TAYLOR&STONER The Sling
テーラー＆ストーナー製のツーポイントスリングです。プロトタイプ以降、何度も試作を重ねてようやく満足できる状態に仕上がりました。パーツの吟味はもちろん、ウェビングに至るまでさまざまなものを組み合わせて辿り着いた結果です。現在国内で流通しているどのスリングよりも高みに届いたのではないかと自負しています。
スリングの挙動を確実にするスライダーパーツに関しては、金属製とプラスチック製のサンプルを大量に使い、呆れるくらい試行錯誤を繰り返してこのパーツに決定しました。このパーツの登場自体は、実は1世紀近く前に遡ります。WWIIにおける米軍装備にも使用されており、その頑丈さは折り紙つきです。もっとも、製作された当時はまさかスリングのスライダーに使用されるとは設計者も考えていなかったのではないかと思われますが……。
金属パーツはプラスチックのそれに比べて、充分な耐久性を維持したまま薄くできるという大きなメリットがあります。
そしてウェビングと擦れる部分であるが故に、ここの挙動がどれだけスムーズかが、スリングにとっての命題です。
The Slingの挙動のスムーズさは、ロックの解除にまったく力を必要としません。正直なところ、スムーズという言葉では物足りないほどに滑らかな動きをします。
その反面、金属の剛性によって不意に開放されるような軟弱な設計にはなっていません。
確実なロックと素早いリリースを両立しています。
一般的なプラスチックのスライダーは強度を確保するために厚みがあります。ウェビング自体の厚みに対してスライダーの動く隙間が足りず、角度がついてしまうため挙動に対して抵抗を感じてしまいます。
対してこの金属製スライダーではウェビングが擦れるようなこともありません。あまりにもスムーズな挙動の理由がここにあります。
そして、こだわりはスライダーだけにとどまりません。
ウェビングとウェビングとを繋ぐOリングですが、ここも金属製にこだわりました。
写真では伝えにくいのですが、プラスチック製ではウェビングの滑りにぎこちなさがあり、わずかな抵抗が起こります。この、体感に換算するならコンマゼロゼロ数秒以下の抵抗を減らすためにプラスチックではなく表面の滑らかな金属製を選んでいます。
そして銃本体に装着する末端にもこだわっています。
通常、トリグライドはプラスチックが選ばれています。軽くて安いため当然です。しかしここも金属製にこだわりました。
写真を見るとわかるように、プラスチックで必要な強度を確保するためには、トリグライドに厚みが必要です。そうすると、ウェビングを通した際に角度が生じてしまうのです。このわずかな角度も、ウェポントランジションやスイッチングの際のほんのわずかな抵抗になりえます。これを解消するために金属製のトリグライドに変更しました。
そして脱落防止の観点から末端にはトリグライドを2つずつ配置しました。
スライダーを操作するタブの先端には返しが付いており、握りこんでの操作がしやすく、指を引っかけて勢いよく開放するのにも使いやすくなっています。
現在このThe Slingのラインアップは陸自迷彩、レンジャーグリーン、オリーブドラブ、カモグリーン、ブラックの5色です。
陸自迷彩のウェビングは特注品であり、ウェビングに迷彩をプリントしているためやや厚みがあります。そのため、ソリッドカラー／単色に比べればスライダーの動きに抵抗を感じるかもしれません。とはいっても、一般的なスリングと比べればその差は歴然です。
The Slingはウェビングとパーツのみで構成されており、非常に軽量です。
動作もシンプルで、タブを前後させるだけで、銃をしっかりと密着させ、解除することができます。
自身の身体にあわせて長さを調節しやすく、スイッチングやウェポントランジションもスムーズに行なえます。
ショールームではこのスリングの挙動を実際にお試しいただけます。
ぜひご来店いただき、細部までこだわったスリングの挙動を体感してみてください。
補償
全てのテイラーアンドストナー製品は通常使用での不具合を補償対応します。
特徴
・縫製:日本
